裏の家に住むばあちゃんの話
裏の家のばあちゃんは、娘さんと障害をもった男の人との3人暮らしだ。いつも雨が降ろうと障害をもった男の人を車椅子でバスがくるとこまで迎えに行ったり、送って行ったり。介護報酬点数がとんでもないやつのおかげで、取りにくくなっている(これは介護施設をやっていく上でのスタッフなどに支払う給与等に相当する)。介護事務所がばたばた倒産している事実をどのくらいの人が知っているのだろうか。ケアマネージャーという言葉をご存知の人も少なからずいるはず。これは、当初、医療に携わるものとしてハードルを上げた。つまり、医師や薬剤師、看護師などしか取れない資格として立ち上げたのである。そうすると要介護認定を自治体の財政の豊かなとこからは、いくらでもお金が取れるので、本来ならば、要介護度を下げなければならない患者をいつまでも要介護度認定をそのままにしておく、もしくはあげることでいくらでも介護報酬が取れるのだ。要するにケアマネジャーのサジ加減でいくらでも介護報酬(すなわち我々の税金)を取り放題だとして医療費高騰を招くとの大意をもとに、厚生労働省は締めた。その結果、バタバタと真面目にやってきた介護事務所が倒れてきている。うちの裏に住んでいるばあちゃんの話に戻そう。ばあちゃんは相当歳をいっているものと思われるのだが、いつも自分の畑までちょこちょこと歩いて行っては、今日食べる分だけの野菜を取ってくる。そして、たまに自転車に乗って遠くにあるスーパーまで買い出しに出かける、行きはなんとか自転車で出かけるのだが、帰りは前のカゴも後ろの荷台にはトイレットペーパーなど多くの荷物を抱えるために、自転車を押して帰って来る。こういう姿を日常的に見ている僕は、頭が下がる思いでいる。朝は、7時半になると近所の小学生が集団登校していくのに、必ずボランティアの人が学校までついていく。帰りは3時半ごろになると声が聞こえてくる、そして近所の公園で暗くなるまで遊んでいる声が聞こえる。そんな光景を見たり聞いたりしていると、その子どもたちのほうがよっぽど充実しているように思える。そして、土曜日には、そろばん学校へ行く。いつまでも偏差値教育をやったり、大学へ行ってもろくに勉強もしないで、社会人になるやつのほうがダメージは大きい。そんな混乱期にあるというのに、何も考えていないように見える輩が羨ましてくてしょうがない。
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