医療圏の話

医療圏っていう話をご存知の方はどれくらいいるんだろうか。人口10万人あたりの病床数で決められる。これを医療圏と呼ぶ。それは各エリアで決められているので、いくら他地域の人間で保険証を持っていたとしても、後回しでしか診てもらえない可能性がある。病床数が満床の場合には、診ようとしても診ようがないので、仕方がない。端的に言ってしまえば、病院だけ増やしても、中の医師数が足りていないと、患者の容態を、専門でない医師が診ることになる。これは、5年ごとに国から、医療計画として落ちてくる。これは、数合わせで算出されてくるので、一般のひとにはよく分からない(個人的には、わざと分からないようにしてるんではないか、とすら勘ぐりたくなることもある)。最近、紹介状を書いてくれという患者が増えているという。紹介状を書いてもらえば、高機能病院へ受診できるのである。紹介状がない場合に高機能病院へ受診しようとすると5,000円から8,000円とか取られる(患者側から見れば)ことになる。これは、実は、高機能病院と診療所との住み分けを図ろうと、わざと高機能病院への受診ハードルを高くしていった所以なのだが、依然として、高機能病院への受診希望があとを絶たない証拠でもある。高機能病院と、あえて書いているのは、機能だけは高度先進治療器具を備えていても、それらを扱える医師やスタッフ、臨床技工士が足りていない場合は、結局は、高機能治療器具を扱えずに、患者を殺すことになる。中でも腹腔鏡手術の事件は有名。以前なら、腹を開腹切開していたので、患者(特に高齢患者)への体への侵襲が少ないとの理由で、多くの医療機関で行われている。担当するのは、消化器外科医がそれにあたる。しかし、この術式でさえ、できないので、結果、失敗することになり、遺族が訴訟を起こすと表面化して病院の院長、事務長などが頭をさげることになる。そして、この映像のみがテレビで放映される。その後は示談になることが多く、ほとんどがテレビでは放映されない。このように外面だけはできているようでも、中身(医師、医療スタッフ)は全然足りていないし、適材適所ができていないのである。医療需要は高齢化とともに増加している。そのための受け皿として医療供給を増やそうとしている。しかしながら、その内訳は病床数だけでの数合わせに過ぎないので、中身が足りていない。これはどれだけ言っても、何様ですか?と問われるのがこの国なのである。ただの一般人の言うことは聞かないのがこの国の人の特徴というか、風土というか。全く呆れかえって、報道を観るたびに、ああ、またやったか、と思って観ている。


ここまで読んでおかしいと思った方は何人いるだろうか。医師数入ってるじゃんと疑問を持たれた方には、ここで言う医師数と言うのは、医師免許保持者を指す。つまり、実際に診療を行ってなくても、厚生労働省の方には、医師免許保持者として登録されているので、その数合わせで下りてくると言うわけである。病院を廻って考えてくれと言いたい。

と言うことなので、いくら、救急搬送最速を目指したところで何処へ持ってくつもりなのかなあ、と考えているわけなのです。

一応、こう言うことも踏まえて考えてはいる様ですが、どうなることやら。
医師の能力を単純に年数では表しきれない部分があるので難しいのです。内科系はまだしも、外科系はわかりません。一応、データは取りましたけど、差は出ませんでした。

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