インフルエンザに関する話

今年は、インフルエンザが大流行の兆し(現に地域的にみれば、大流行してるわけですが)。インフルエンザの和名は、流行性感冒炎であって、もっと酷い症状の人がERには運ばれてくる可能性があるわけです。高熱が出たからとか、咳が止まらないなどで慌てて病院に駆け込むよりも近所のクリニックへまず受診して下さい。

この国の社会保障制度は、なんらかの形で保険に入り、保険証を受給されています。

そこでまた「呼び方」に語弊があると感じているわけですが、何割負担とか言われると、負担が増えた様に感じる人もいるかもしれません。

しかしながら、それは逆の話であって、本来なら10割(医療にかかるお金全額)を窓口で支払わなくてはいけないのです。

それを、国の保障(または、企業の保証で)で、10分の3で済む様になっていたり、10分の2で済む様になっているわけです。

で、先ほどのインフルエンザの話に戻すと、検査をすれば、検査代が上乗せされます。解熱剤が出れば、その分だけ、窓口で支払うお金が増えます。

しかしながら、患者さんには、どの様な病気、あるいは、症状なのかはわかりません(これを情報の非対称性と呼びます)。

よって、受診するわけですが、これもまた何処に受診しても、保険証さえあれば、診てもらえます。こんな優遇された制度は、他にはありません。

旅先でも日本国内であれば、保険証さえあれば、一定の医療行為を受けることが出来ます。

よって、まずは、いつものかかりつけの医者で診てもらうことをお勧めします。その上で、そこの医師が判断するのです。もちろん、わからないことは、幾らでも訊いても構いません。不安なことや、どう対処していいかは、幾らでも訊いても構いません。インターネットで調べたら、こうだったけれども本当のところは、どうなんですかと言う質問もありでしょう。

但し、自己判断で風邪だと思うんですけど、とか、あたかも自分で診断を下した様に、診察室へ入れば、医師も人間ですので、かちんと来る対応になるかも知れません。

これらの留意事項を含めて、このインフルエンザの時期を乗り越えてくれると良いのになあと考えています。笑い話ではありませんが、5月の連休ごろに、医師がインフルエンザに罹患すると言う事も稀では無いようです。

さらには、通常であれば、熱が下がろうとなんだろうと、インフルエンザと診断がついた場合、5日間の外出禁止ですので、お忘れなく。

で、パンデミックと言うのは大流行の事を指し、さらに、抗インフルエンザ薬を使って、いわゆるインフルエンザ脳症を引き起こすのか否かは、因果関係が不明のままであり、薬を使わなくても、インフルエンザ脳症に陥る可能性はあるだろうと思います。

いずれにしても、感染症というものは、体内の免疫力が落ちてる状態の患者さん(小児、高齢者、疲れているなど)は健常者よりも罹患しやすい傾向にあります。

そして、院内感染と言うのは、病院などに入院している患者さんは通常よりも罹患しやすい状態にある人ばかりなので、誰かが感染すれば、どの様な感染経路を辿ろうとも、すぐに感染が蔓延する事を推察するのは容易です。そこにお見舞いやいろんな外部からの人が入るので、消毒液が置いてあります。そこで、一度は各病棟、外来診療等など全てに置かれたのですが、また忘れてしまっているようなので、再度、警鐘を鳴らしておきます。




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