2006.07月『世界大戦争』(1961年東宝)映画鑑賞録

スカパーにて「世界大戦争」(1961年東宝)視聴。反戦映画と片付けてしまうには、あまりにも惜しい。戦後16年経ってようやく日本にも平穏がやってきた頃、再び人類は第3次世界大戦に突入してしまうというストーリー。特撮に円谷英二が関わっているだけあって、戦闘シーン、爆破シーンにはかなりの迫力がある。CGが使えなかった時代だけにかなりの創意と工夫が施されているものと思われる。そして、あの名作「私は貝になりたい」(のちの所ジョージでリメイクされたものは、全くの駄作でお話にならなかった)での演技も素晴らしかったフランキー堺の名演。ミサイルが東京に飛んでくるとわかり、逃げ惑う人たちを横目に家族そろってご馳走を食べ、生きているシアワセを感じながらも、どうしようもない悔しさをかみ締めるシーンでは、号泣必至。 
いつの世も戦争はいつの間にか始まっていつの間にか終っている。組織の力を全く信用しないわけではないけど、やはり個人のポテンシャル、モラルの向上に期待したい。ちょうど現在(いま)ミサイルが打ち込まれたら、とかいう論議がしきりになされているけど、最期の最期まで平和を信じ何もしない、というのもひとつの選択肢の様な気がしている。バカだと呼ばれようと何と呼ばれようとも、最期まで家族と一緒に平和と人類の可能性にかけてみるのもありかな、と思い始める秀作映画のひとつ。 

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